今日われわれが目にしているものがどのような軌道上あるかを知って初めて理解可能なものになる。
目の前のものは、つねに発展途上にあると考えるからである。
軌道の推進力は人々のアイデアである。かくありたいという理想からアイデアが生まれる。
しかし一旦アイデアが実現すると、最初の理想から離れて様々な問題を引き起こしながら勝手に成長していく。
当然、その問題を修正しようする力も働く。このようにして軌道が形作られていくものと理解している。
人々の情報交換(コミュニケーション)の方法もその一つに違いない。
情報交換の過去の軌道を辿ってみると、それが如何に社会・文化の発展の軌道とともにあったかがわかる。
20世期も後半になってインターネットという革新的アイデアが生まれた。
これもテクノロジーの発展の軌道からすれば起きるべくして起きたものではある。
これが生まれた背景には人々の情報交換(コミュニケーション)のあり方は、かくありたいという理想、精神、理念のようなものがあった。
それは「世界中の情報を、あまねく全ての人々が共有できるようにすれば民主的な社会が作れる。(オープンの思想)」というようなものだ。
しかし商用化されて人々の間に広く浸透すると様々な問題を引き起こしている。
情報の氾濫、フェイクニュース、フィルターバブルそしてプライバシーの問題だ。
これらの問題に対しても軌道修正しようとする動きがないわけではない。
とりわけプライバシーの問題に対してブロックチェーンの技術はその一つかもしれない。
私は、このインターネットの技術を無視するのではなく、当初の理想に立ち返り、その本質なるところを採用して良い一面だけを利用したいと考えている。
既存のSNS(FB、Twitter、Line・・)は究極の情報交換の手段のように見えるが様々な問題点も指摘されている。
これが今後、どのような軌道を描いて発展していくのかはフォローしていくにしても、とりあえずはインターネットの当初の理念を尊重したい。
討議を行う場合、ここに既存のSNSにはない仕組みをWeb(インターネット技術の一つ)上に構築し、情報交換する作法を遵守していただくことと合わせて少しでも理想の情報交換ができる場を提供したいと思う。